望遠レンズで月を撮る! フジフイルムの大望遠レンズ2機種で絶好の写真を撮ろう|APEX Insight - エイペックスインサイト -
富士フイルムレンズ

望遠レンズで月を撮る! フジフイルムの大望遠レンズ2機種で絶好の写真を撮ろう

Coyote

帰り道、夜空を見上げるとそこには美しい月。思わずスマホカメラでパシャリ……。

て、これじゃただの光る点……なんて体験ありませんか? そう、肉眼ではよく見えていても月って結構遠いんです! そんな月を綺麗に撮る為には望遠レンズが必要です。 という事で、今回は望遠レンズで月の撮影に挑みたいと思います!

機材選び

機材選びのポイントは、センサーサイズとレンズの選定が重要となります。

センサーサイズ

レンズ交換式カメラの多くはフルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズのいずれかのセンサーが搭載されています。 フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズと大きさが違うのですが、実はセンサーは小さいほど望遠撮影に強い特性があります。 同じ焦点距離のレンズで撮る場合、フルサイズと比べてAPS-Cは約1.5倍、マイクロフォーサーズは約2倍大きく撮れるのです。

レンズ

月を大きく撮りたい場合は、出来るだけ望遠のレンズを選びましょう。 300mm以上あるのが望ましいですが、上の図のように使うカメラのセンサーサイズも含めて考えるのが大事です! 今回はレンズ交換式カメラの中でも人気なAPS-Cセンサーを搭載したフジフイルム製ミラーレスカメラで、手頃なクラスの望遠レンズXF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WRと超望遠レンズXF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WRの2点で撮ってみました。※カメラはスタッフ自前機。

いざ撮影!

まずはXF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WRを使用してストレートに満月をパシャリ。
夜の撮影と侮ることなかれ!満月は思っている以上に明るいです!

露出設定は日中と同じくらいでOK!とりあえず「焦点距離:300mm / 絞り:f8 / シャッタースピード:1/250 / ISO200」くらいを基準に、そこから微調整しましょう。

ここでワンポイント!ホワイトバランスは「曇天」や「日陰」がお勧めです。
オートにすると月がグレーに写るのですが、「曇天」や「日陰」にすると月が黄色くなります。

また、月は意外と動きが早いので、望遠で狙うとカメラをセット中に月の位置が変わってしまいます。
その為、月の動く位置を見据えてセットをしましょう!
もちろん、要三脚です!


いかがでしょう! スマホ写真と比べるとかなり大きくなって、月の模様もばっちり見えます!

もしまだ小さければ、テレコンバーターで焦点距離を伸ばすという手段があります。
試しにテレコンバーターXF2X TC WRを加えたところ、さらに大きく撮れました!

しかし、テレコンには解像感が下がるリスクがあるのです。

この通り、同じサイズに拡大するとテレコンの無い方が解像感が高いのです。
最近のカメラは画素数が多いので、テレコンに頼らずにレンズ単体で撮影した写真をトリミングするのもアリですね。
もし、トリミングしたくない場合はより望遠のレンズを使用しましょう。

月は何かと一緒に写すといい

月を撮影する時は、何かと一緒に撮ると良いアクセントになります。
撮影日はちょうど満月、今回はスカイツリーの上に満月を乗せてみたいと思います。

実はこれが結構大変で、その日の月の軌道を元にどの時間にどこへ行けば月とスカイツリーが重なるかを予想しながら撮影ポイントを探します。
アプリやネットである程度は調べられますが、軌道的に丁度いい地点でも目の前に他の建物があるとそこでは撮れません。

頑張って撮影ポイントを見つけたら露出の設定をします。
満月単体を撮る時とは違い、建物と撮る時は建物の露出に合わせて撮ります。

中々スカイツリーの上に月が乗りません……!

場所を変える事複数回、何とか月を乗せることに成功です。

場所探しに苦労しましたが何とか……いや、でもこれ月に見えない!
空に昇った満月はかなり明るいので、スカイツリーに露出を合わせるとまるで輝く光の玉……!
さらに撮影ポイントがスカイツリーのすぐふもとだったので、月を大きく写せませんでした。
もう少し「月感」を主張したい!!

月感マシマシリベンジ!

ということで、日を改めてリベンジです!

今回のポイントは
・前回より離れたポイントから超望遠レンズを使い、圧縮効果で月を大きくする。
・月と分かるシルエットで撮る。

まずは撮影ポイント探しです。
この日は三日月、ネットを駆使して月の軌道と時間帯から撮影ポイントを予測します。

満月の時はスカイツリーのふもとから撮りましたが、今回はスカイツリーから8.5キロ離れた地点から撮影をするので、より望遠のXF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WRで撮ります。
これで遠くからの撮影でもバッチリです。

あとは予想時間より1時間ほど前から予想地へ行き、撮影ポイントを確実にしていきます

夕焼けバックのスカイツリーが美しい。待ち時間の撮影も楽しめますね。

そして、月がだんだんと落ちてきます。

600mm(フルサイズ換算900mm)レンズならばこのサイズで月が撮れます。もちろん解像感も高く、等倍にするとこの迫力!

さて、月が降りてきたら構図を決めてスカイツリーに露出を合わせます。
ポイントはインターバル撮影で撮る事! カメラが一定間隔で自動連写してくれるので楽ちんです。

どうでしょう!満月の時より月感マシマシじゃないでしょうか!

まとめ

月撮影の一番のポイントは場所探しかもしれません。
今回のようにスカイツリーから8.5キロの距離で撮る場合も300mm(フルサイズ換算450mm)あれば十分楽しめます。
より遠くから撮る時や大きな月を撮りたい時は600mmクラスが良いでしょう。
また、月は低い位置にある方が暗い為、月が低い時に撮れば建物と露出が近づくのでクレーターも見やすくなるかもしれません。

今回はフジフイルムのカメラで撮りましたが、もちろん他社のカメラとレンズでも同様に撮れます。
望遠レンズをお持ちでない方は、是非レンタルしてお試しください!

レンタルはこちら 

フジノンレンズ XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR

フジノンレンズ XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR

記事を書いたひと
Coyote
Coyote
テレビCMの元オフラインエディター。 映像機材のレンタル屋さんとして、映像に関する事はプロであれ!を信条に出来ることは何でも取り組んでます。 PENTAXを愛用して16年。 低シェア故に輝ける周りと被らない個性が大好き!
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