FUJIFILM X-H2Sのフィルムシミュレーションを使った動画撮影【作例動画あり】|APEX Insight - エイペックスインサイト -
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FUJIFILM X-H2Sのフィルムシミュレーションを使った動画撮影【作例動画あり】

Coyote

映像制作において「色」は作品の印象を左右する大きな要素です。
最近は誰でも手軽に映像制作が出来るようになりましたが、映画のような質感に仕上げようとする場合は撮影後にカラーグレーディングが必要になります。

しかし、富士フイルムのカメラならフィルムルックな色表現の「フィルムシミュレーション」で撮影出来るので、カラーグレーディングに頼らなくても映画のように美しい映像が撮れます。
今回は富士フイルム製品の中でも動画性能に力を入れたX-H2Sで動画撮影に挑戦!

早速まず撮ってみた

今回、数日間のお出かけのお供にX-H2Sを連れ出して色々なフィルムシミュレーションで動画撮影をしてみました。
日常の様々なシーンを『この色で撮ってみたらどうかな?』と気軽な気持ちでフィルムシミュレーションを切り替えながら撮影。
それらの映像をショートムービー風に繋いでみました。

撮影者の好みが出てしまい、同じフィルムシミュレーションを多用することがありましたがご容赦下さい。

いかがでしょう。どの色もビデオカメラやスマホより明らかに色が作り込まれていると思いませんか?
特にETERUNA系クラシック系ノスタルジック系のフィルムシミュレーションは映像との相性が良くて、映画の1カットような映像が簡単に撮れました。
スタッフ1名のワンマン撮影でも、色の印象のおかげで撮影テクニックの悪さがカバーされた気がします。

X-H2Sがあれば、プロのカラリストがいない現場でも十分ハイレベルな映像に仕上がる為、プロに限らずアマチュアの制作にもお勧めのカメラでしょう。
当然、タイムコード記録や外部マイク、手振れ補正にも対応しています。
また、長時間撮影や高温環境下での撮影をサポートする冷却ファン FAN-001も別途用意されています。

今回は4K60Pを中心に撮影しましたが、映画らしさを出したい場合は23.98コマで撮ると良いでしょう。

X-Hシリーズってどんなカメラ?

X-Hシリーズは富士フイルムの中でも動画撮影機能に力を入れており、X-H2Sはその中でも最新の部類に入るカメラとなります。(2023年5月現在)

富士フイルムのカメラと言えば、写真撮影体験に没入できるアナログダイヤルが印象深いですが、モードダイヤルかつシンプルなボタン配置となっています。
アナログダイヤルを愛する富士フイルムファンには悩みどころの一つかもしれませんが、普段他社のカメラを利用することも多い筆者としては、Hシリーズは馴染みやすくすんなりと使うことが出来、動画、写真どちらの用途でも使いやすいと感じました。

動画の色づくりは3段階で選べる

1.フィルムシミュレーションによる撮影

撮影後に大幅なカラーグレーディングはしづらいですが、冒頭の動画にもある通りフィルムルックな色で撮影が出来るので「フィルムシミュレーションの撮影で十分」と言えるくらい素晴らしい色表現です。

X-H2Sでのフィルムシミュレーションご紹介ブログはこちら

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2.Log撮影

Logとはフィルムシミュレーションのような色付けがされていない映像で、広いダイナミックレンジと色空間を持つカラーグレーディングを前提とした記録方式です。
圧縮映像の為RAWデータより軽くて扱いやすいのが特徴です。
Log撮影の映像はあとから「LUT」というカラー設定を割り当てることで簡単に色付けが出来ます。
あとはそれをベースに細かい調整が出来るので、自分好みに色づくりをしたい場合にオススメ!
X-H2Sでは「F-Log/F-log2」という設定で撮影が出来ます。
富士フイルムからも「LUT」が無料公開されており、ニュートラルなカラーとフィルムシミュレーションの「ETERNA」「ETERNA ブリーチバイパス」を再現するLUTが含まれています。

LUTを割り当てればすぐにETERNAらしい色になり、さらにそこから自分好みに調整も可能です。
注意点としては、F-Logは広いダイナミックレンジを確保する為に最低感度がISO640から、F-Log2はISO1250からの撮影となる為、日中撮影では露出が上がってしまいがちです。
日中撮影時にはNDフィルターがあるといいでしょう。

3.RAW記録

RAWとはカメラ内で画像補正をかける前の生のデータとなります。
豊富な情報を保持しておりデータサイズが膨大になるので、データ管理に少々難点がありますが、その分編集時に幅広い調整が可能です。
X-H2SではAtomosやBlackmagic designの外部レコーダーとHDMI接続した際に、レコーダーへRAW出力が可能です。
また、ISO感度は1000~の撮影になるので、F-Log同様に日中撮影時にはNDフィルターの用意が推奨です。
※RAW出力時はメモリーカードへ記録が出来ません。

強化された被写体認識

X-H2Sでは人の顔・瞳認識に加えて動物や乗り物などの被写体認識も可能です。
写真だけでなく動画撮影でもキビキビ動いてくれるのが頼もしい!

オススメのパートナーレンズ

富士フイルムには魅力的なレンズが多数存在しますが、今回はズームレンズのXF18-120mmF4 LM PZ WRをお勧めしたいと思います!
このレンズは動画撮影に適した設計となっており、ビデオカメラのようなパワーズーム(電動ズーム)での撮影や、フォーカスの電動調整が可能です。
写真用のズームレンズではズーム途中でピント位置がずれる(バリフォーカル)レンズが多いのに対し、XF18-120mmF4 LM PZ WRならズーム途中でピント位置がずれる事はありませんので、ズームが必要な映像撮影でも安心して撮影できます。
さらにコントロールリングが搭載されており、フォーカス・ズームの機能を割り当て可能。
動画撮影中のじんわりズーム、フォーカスずらしがとてもやりやすいです。
今回の撮影でも良きパートナーとなってくれました。

まとめ

いかがでしょう、X-H2Sは多機能カメラの為1度で全てをご紹介しきれません。
もちろん写真カメラとしても優秀で、強力なボディ内手振れ補正、メカシャッターで15コマ秒、電子シャッターで40コマ/秒連写(ブラックアウトしない)の高速連射も可能と素晴らしい性能を持っています。
これ1台でプロになれる。是非レンタルでご利用ください!

■レンタルはこちら

富士フイルム X-H2S

冷却ファン FAN-001

フジノンレンズ XF18-120mmF4 LM PZ WR

記事を書いたひと
Coyote
Coyote
テレビCMの元オフラインエディター。 映像機材のレンタル屋さんとして、映像に関する事はプロであれ!を信条に出来ることは何でも取り組んでます。 PENTAXを愛用して16年。 低シェア故に輝ける周りと被らない個性が大好き!
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