交換レンズ

フィルムシミュレーションと相性バツグン! Voigtlander NOKTON 35mm F0.9 Asphericalを持って熱海スナップ

超大口径! F0.9のレンズ。

「他のメーカーでもなかなかお目にかかれない、F1.0を切るレンズなんて存在するんだ……」

これが自分の一番最初の感想でした。

いわゆる大口径レンズだと、純正だとF1.2ぐらいが限界なイメージがあります。
しかもF値が小さくなるレンズは重い!

メーカーにもよりますが、単焦点レンズだとだいたい500~600g、重いものだと1kg以上のレンズもあります。
それが、なんとF0.9で、492g!!

驚異の軽さです! しかも小さい。

手の小さい自分が持ってこのぐらいの大きさです。

今回は富士フイルム X-S20に合わせたのですが、小さいボディにしっくりくるサイズ感が良い感じです。
また、軽いからと言って安っぽいわけではなく、筐体は金属なので高級感もあります。
ひんやりとした触り心地がたまらなく気持ちいいです。
一体どんなボケ感を見せてくれるんだッ……!!

それはのちほど作例でご紹介したいと思います!

色々と使いやすい35m換算50mmの焦点距離

自分は熱海の旅行に行く際に今回のレンズを選びました。
色々あるレンズの中でこちらを選んだ理由としては「スナップ撮影にちょうどいい焦点距離だから」。

人間の目に近いと言われている50mmの焦点距離は、日常を切り取ったようなスナップ撮影にぴったりです。もちろん、ズームレンズは遠くのものを写せる便利さがありますし、広角レンズは人間の目よりも広い視野で写せるため、非日常感を味わえます。

ただ、あえて単焦点、50mmを選ぶことによって自分の目で見たままに近い写真を残せるのはこの焦点距離の醍醐味だと感じました。
単焦点レンズで撮影する場合であれば、物理的に距離を足で稼ぐことで、撮影したい被写体に対して全体を入れたり、大きく写したりすればいいのです。
便利なズームレンズもいいですが、制限のある単焦点をつかって、構図を考えながら撮影するのもいいものです。

絞りリングのクリック感にマニュアルリングのスムーズさに感動

こちらのレンズ、絞りリングがついております。F0.9から3段ずつクリック可能で、最小絞りがF22。絞りに関してはオートがあるので、本体でAモードやMモードで変えることも可能です。

このクリック感、控えめに言って最高です。
「カチッ……カチッ……」と小さく鳴る音が、撮影する気持ちを高めてくれます。
直接レンズから絞りを変更できるのは、捉えている被写体に対してピントを合わせながらもスムーズに絞りを変更出来て便利だと思いました。

12枚の絞り羽根で、狙えばキレイな丸ボケが可能

ご存じの方は多いと思いますが、念のためご説明させていただきます。
レンズの絞り羽根は、枚数が多ければ多いほど円形に近くなります。
いわゆる一眼ライクな丸ボケを作るには、この絞り羽根の枚数も大切な要素の1つになります。

こちらのレンズは12枚。
点光源などを使うことで、円に近いきれいな丸ボケを作ることができます。(逆に、絞り羽根の枚数が少ないと、多角形に近いボケになってしまいます。レンズを選ぶ際の参考にしてみてくださいね)

フルMFで敷居が高そう……。ただし、ピントさえ合えばエモさ抜群の写り!!

このレンズにはAF機能はついておりません。フルMFのレンズです。
横にAF/MFの切り替えスイッチがついているわけでもありません。
カメラ初心者さんが使うには少し敷居の高いレンズかもしれません。
自分も実際に作例を撮影する際、きちんととれるかな? ボケボケだったらどうしようと不安でした。

ただ、ピントさえ、ピントさえ合えば本当に美しい、いわゆる「エモい」「映える」写真が撮れます。

今回自分はピーキングを出してしっかりピントが合うか視覚的にわかるようにしました。
ピントが合っているとのころに線が出るので、狙ったピントを外すことが少ない気がしました。
(ピーキングはボディ本体で設定することが可能で、何種類か色があるので見やすい色に変更することが可能です。)
小さなF値=浅い被写界深度では、ピーキングを出す、ピントを合わせたい場所を拡大するなどひと工夫することが大切です。

フィルムシミュレーションを使って雰囲気のある写真を!

富士フイルムで外せないのは「フィルムシミュレーション」。
多彩な種類で、自分がイメージする完成図にぐっと近づけてくれる素敵な機能です。
富士フイルムのカメラをお使いの方々は、自分の好みのシミュレーションがあると思いますが、今回自分は「クラシックネガ」「ETERNA/シネマ」「ETERNAブリーチバイパス」を主に使用しました。

昔懐かしい、昭和感残る熱海をイメージして撮影したかったのでこちらで撮影しました。
人情味ある商店街、懐かしいホテルがそびえたつ昼の海や、夜の妖しい雰囲気、どれも自分が考えていた懐かしさがグッと出る出来栄えでした。
とくに自分が気に入ったのがブリーチバイパスで、現像した写真が時間経過し少し色褪せたような、淡い色合いが郷愁を誘います。

作例を通して

全てF0.9で撮影してます。

F0.9の恩恵はただボケ感だけではありません。
夜の暗い中、シャッタースピードを稼がなければいけない時に、開放F値+パンフォーカスにすることで手振れが軽減されピントを合わせることができました。
これはうれしい誤算でした。

ただし、昼の撮影で失敗してしまったのは、カメラ本体の設定を追い込むことができず、デフォルトのメカニカルシャッターで最高1/4000までしかシャッタースピードを上げることができず、昼間にF0.9で撮影したときに白飛びをしてしまったことです。
設定を追い込んで電子シャッターを使い、もっと早いシャッタースピードで撮影するか、NDフィルターを持っていくべきでした……。

失敗例、明らかに明るすぎます……。

おわりに

癖のあるレンズではありますが、まれに見ない唯一無二のF0.9のレンズ。
うっかり自分の腕が良くなったような錯覚さえ起こしてしまう沼レンズでした。
このレンズでしか取れない写真が必ずあります。
しっかりと特性を理解して撮影すれば、あなただけにしか撮影できない写真が出来上がるはずです。

ぜひレンタルして、この感動を体感していただきたい1本でした。

ABOUT ME
MJ
APEX RENATLS名古屋スタッフ 趣味は散歩、写真撮影です。
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